2017年3月5日日曜日

弥生3月春めいて

3月の声を聞くとなんだかすごくホッとします。
気温はまだ冬のようでも、陽の光は丸みを帯び、風も少し柔らかく、
湿度も少し上がってきたような。
春めいてきたな〜〜〜!!と実感が持てるようになるからでしょうね、きっと。

春だから、というわけでもないのですが、
名刺を20年ぶりに新しくしたのが出来てきました。
2月の最後の週末に訪れた埼玉の「うつわノート」さんの”遠くの太鼓”という展覧会で、
木仏像をいただいて、我が家の仏様も出来ました。


名刺と自然木仏様


生活の中に根ざし生まれる信仰は国境はないですね


こちらはフランスの木像、マリア様


名刺は小さな紙ではありますが、名は体を表すというように
自分がギュッと凝縮された大切なものだと思います。
仕事柄もありますが、花を生ける井出綾がそこにいるようなものでしょうか。
小さな仕事ですが、デザイナーさんとしっかり話をして、
表現を形にしていただくことができました。
作っていただく行程でも、ひとつひとつ細やかに、
そしてまたおおらかに全体を見ていくことが大切だということも
花を生けるのと一緒だなぁ、なんでも一緒だなぁと改めて実感しました。

仏像は子供の頃は畏怖の思い(もっと感覚的なものでしょうが)が強く、
ちょっと怖い存在でしたが、大人になってからは見ているだけで穏やかな気持ちに
なれる存在に変わり、いつか小さな木の仏様をと何年も思い続けていました。
どこの国のものか?誰が作ったものか?の小さい自然木の民間信仰の仏様は、
敬虔な一神教ではない「あらゆるところに神は宿る」と信じている私を
きっと見守ってくださると思います。



木偏に春、椿
赤と白の複色の椿はノスタルジックです

アブラチャンと豆とラケナリア
春の若緑と黄色は澄みやかできれいです


そして部屋全体が柔らかい光に変わっていくのを感じながら、
春らしい花を生けて楽しんでいます。
50代も半ばをすぎいよいよ後半の頃の春に、偶然ではありますが、
柔らかい気持ちでまた一歩と思える3月の始まりを迎えることができました。
あらゆるものに深謝の春です。



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